2013/04/02

The Limits of Control

タイミングを逃してずっと観ていなかった、Jim Jarmuschの2009年作品。DVDで観ました。
ていうか2009年て。そんなに前だと思っていなかったので今ちょっとびっくり。あ、でも日本公開はそれよりもう少し後ろかも。

ちなみにJim Jarmuschは今、最新作"Only Lovers Left Alive"を撮影中?な模様。まだTrailerも上がっていないので完成はしていなそうですが、なんとヴァンパイア映画とのこと!こちらの"The Limits of Control"にも出ているTilda Swintonとか、"Midnight in Paris"でフィッツジェラルドを演じたTom Hiddleston、あとはわたしの好きなMia Wasikowskaなどが出演。楽しみ~

本題に戻って、The Limits of Control。
※ネタバレ部分もあるのでご注意を。




「自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ」という謎の任務を請け負った1人の男が、スペインの様々な街を巡る。まるでミステリーツアーみたいな映画でした。観ていた時は思わなかったけど、よくよく考えるとロードムービー的でもある。
スペインを舞台にオールロケで撮影された作品とのことで、とにかく街が魅力的!スペインに行ってみたい!と思わされます。色彩豊かなスペインの街と、ひたすら抽象的なストーリー。
Tilda Swinton演じるブロンドの女性のセリフが、まさにこの映画のこと!!って思いました。

「良い映画とは、決して見なかった夢のようなものよ」
The best films are like dreams you're never sure you've really had.



ストーリーは抽象的ながら、妙にかっちりした部分も多くて、そこが面白かったです。
任務の為に男は様々な人と会うのだけど、流れが全部同じなのね。「スペイン語は話せる?」「~に興味はある?」と話しかけられ、男はほとんど話さず、音楽や映画、科学、アート、ボヘミアンについて語る相手の話を聞く。そしてマッチ箱を交換して別れる。その繰り返し。
でもそれらがぼんやりと別のシーンとリンクしていたり、全体像が見えない分わくわくしたなぁ。
男が、必ず「エスプレッソを2つ、別々のカップで」とオーダーするのも好きでした。


絵的に、"Coffee and Cigarettes"みたいでちょっとドキっとしたよ。
そうそう、他にもハッとするようなちょっとしたシーンがたくさんでした。赤いエレベーター。Tilda Swintonのプラチナブロンドに白いトレンチ、ビニ傘さしてターンするシーン。Gaelのタバコ吸う姿
(これは単なるわたしの好み…笑)。工藤夕貴のドットのスーツ。そしてヌードの女のメガネ、赤くて短い爪!ていうかヌードの女はズルい!かわいすぎだった!

Jim Jarmusch好きな人と3時間くらい語り合いたい。The Limits of Control、疲れている時は寝ちゃうかもなのでオススメしません!(笑)







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