話には聞いていたけど、こんなにずっしりくるとは。見た目に騙されてはいけない!
大切なことはchickちゃんが書いてくれたので(the Future / chick)、わたしは、わたし自身が残しておきたいことを。
※ネタバレ部分もあるのでご注意を。
なりたい自分になれなくて、ただ歳を重ねていくことが急に怖くなって。それだけでもう本当に重かった。なんだこれ、わたしのことか!と思いながら観たのは、きっとわたしだけじゃないはず。30日間好きなことをやる、とポジティブにスタートしたものの、"30 days 30 dances"も諦めてしまうし、恋人ともすれ違ってしまう。改めて、自分の実力や資質を思い知ってしまう瞬間、自分のことのように辛かったです。
そんな中わたしが一番堪えたのが、ジェイソンにドライヤーを売ったあのおじいさんの言葉。
自分の結婚生活を振り返って、「最初が大変なんだ。どちらかが必ず、相手に対してとんでもなく酷いことをする」と話すおじいさん。それに対しジェイソンは、「僕たちはそういうの無かったので、大丈夫です」と答える。そしたら、こう言うんです。「それはまだ、"始まり"が終わっていないんだ」って。
なにげないセリフだったけど、ハッとさせられました。
そうか、あれはまだ始まってなかったんだ。"始まりの終わり"に起こる辛い出来事を乗り超えられなかったんだ。って過去のあれこれが浮かんで、ぐるぐるしました。
あのおじいさん(ジョー・パターリック)は、後からパンフレットを読んで知ったのですが、俳優さんではなく、ペンキ職人及び不動産の管理人(!)ミランダが脚本執筆中に彼と出会い、彼のための役をつくったそうです。撮影は全て彼の自宅で、セリフはほぼ即興。奥さんの為に送ったカードも、本物なんだとか。あと、月とジェイソンが喋るシーンの月役も、彼の仕事。彼を起用したミランダも、彼自身も、素敵すぎる!
そうそう、ジェイソンが月と喋るシーンもとても良かったなぁ。
時を止めるのも、再び動かすのも、全て自分自身。始まらずに終わってしまった過去の全ても、きっと無駄ではないはず、と思いながら帰りました。
ちなみにわたし、The Futureのあと続けて、"君とボクの虹色の世界"を観ました。そちらはもっとほっこりするような作品だったので、色々ひっくるめて、いい感じのテンションで帰れました(笑)ほんとは、The Futureを観終わった瞬間余韻に浸りたくて、そのまま帰ろうかと迷ったけど、もうチケットは購入後だったし、外大雨だったし、2本目観ることにしました。終わったら雨が止んでいて、完璧すぎて、ちょっと泣きながら帰ったよ。
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おまけ。
予告や、ダンスのシーンで印象的に使われている曲。
Beach house / Master of none
ふたりの”合図”の曲
Peggy Lee / Where or When