"リトル・ミス・サンシャイン"の監督最新作!ポール・ダノ!もうそれだけで公開を心待ちにしていたルビー・スパークス。しかも名前もいい。ルビー・スパークス。
スランプに陥った小説家が、夢に見た女の子のことを執筆したら、現実になっちゃった!という、愛の魔法。ロマンティックすぎて最高でした。グッときたポイントが多すぎて語りきれないけど、とりあえずルビーがカラータイツ履いてるのを見た瞬間に1位確定。
ハマりすぎて、今度3回目観に行きます。
2、Restless
上半期のベストに選んだこちら。大好きなガス・ヴァン・サントの最新作です。ガス・ヴァン・サントの作品としては1番好き、というわけではないし、題材が題材なだけにどうしても泣いちゃうってわかっているのがちょっと嫌だったけど、でもやっぱり抗えませんでした。オープニングで流れるBeatlesの"Two of us"と美しい街並みを思い出すだけできゅんとなる。2回目観た時そこで泣いちゃった。
ファッションが最高に素敵でした!
3、Melancholia
観た直後よりも、むしろ時間が経つにつれどんどん好きになってきた。ラース・フォン・トリアーが、地球滅亡を描いた作品です。映像の美しさ、壮大な音楽、鬱の花嫁、全てが鳥肌モノ!自分の結婚式では塞ぎこんで、地球滅亡が近付くにつれ生き生きしてくるジャスティン(キルスティン・ダンスト)が素晴らしくて、改めてキルスティンすごいなぁと思いました。キーファー・サザーランド、シャルロット・ゲンズブール、シャーロット・ランプリングなど、大御所だけど癖のあるキャスティングもいいです。
4、The Skin I Live In
ペドロ・アルモドバルの集大成的作品!過去の名作の要素が詰め込まれていて、メインキャストもほとんど過去にも出演歴がある人ばかり。天才外科医が、事故で亡くした妻とそっくりの女性を作り上げる、究極の問題作。濃厚な空気ながらテンポもよくて、夢中になって観ていました。映画館出た後の疲労感はすごかったなぁ。
エレナ・アヤナの美しさがもう人間離れしててすごい。実は、Justin Timberlake "Sexyback"のvideoに出演していたことをさっき知りました。
5、This must be the place
ショーン・ペン演じるシャイアンがチャーミング!ロバート・スミスまんまの風貌、元ロックスター、飛行機が怖くて、よたよたした歩き方。旅の途中で出会った女性のおうちで、子供と一緒に歌うシーンが素敵すぎてニヤニヤしちゃった。設定はなんてことない普通のロードムービーながら、このキャラクターにぐっと掴まれます。
そしてデイヴィッド・バーンが本人役で出演、しかもタイトルの由来となった"This must be the place"を劇中で演奏してるのも大きなポイント!ディヴィッド・バーンとシャイアンが二人で話すシーンは面白かったなぁ。
6、Crazy Horse
パリにあるナイトショー、"クレイジー・ホース"のドキュメンタリー。完璧な体を持つ女性が、ほぼヌードの衣装で踊る、女性の美しさをエンターテイメントにした"世界一シックなショー"。いつかわたしも生で見てみたい!!
ドキュメンタリーとしてはなんとなく変わった構成だなぁという印象だったものの、ショーのシーンが多くて大満足でした。こちらを観た後に"パリ、オペラ座のすべて"を観て、なんで変わった構成だなぁって思ったのか気付きました。ナレーションや、実際にそこで撮影した以外の説明的なものが一切使われていないんですね!
演出家や衣装担当、支配人などのインタビューを通じて、ただのヌードショーではなくアートを創っているという気概が伝わってきます。
7、What Maisie Knew
東京国際映画祭で観た1本。ロック歌手の母と美術商の娘、メイジーが、両親の離婚に振り回される様を、メイジーの視点で描いた作品です。「メイジーのことが一番大切」と言いながら、それぞれ恋愛を楽しんだり、仕事で忙しくして、都合の良い時だけ自分を独占したがる親たち。この悲しい境遇で身についた本能からか、ほとんど我儘も言わないメイジーのけなげな姿に心打たれます。そんな中で見つけた、自分を本当に守ってくれる存在。そして、安心できる環境で見せる、無邪気な笑顔が堪らなくかわいかった!
大人から見たら、本当に小さな決断をするまでの過程を、繊細に描いた作品でした。メイジー役のオナタ・アープリルちゃんに掛かる比重は相当大きかっただろうなぁ。素晴らしかったです。
観終わった直後、年間ベストを確信したものの、最終的に選ばなかったのは、まぁ完全に好みの問題です。
最後に一言。リンカーン(アレクサンダー・スカルスガルド)、まじイケメン。
8、Salmon Fishing in Yemen
こちらも東京国際映画祭で観た1本。素直に、めちゃめちゃ面白かった!そもそも"砂漠でサーモン・フィッシング"ってタイトルだけで、絶対おかしいでしょ、っていう。釣り好きの大富豪から「イエメンで鮭釣りをしたい」という依頼を受け奮闘する学者・アルフレッド(ユアン・マクレガー)の話です。笑いの要素がこまめに散りばめられつつ、「信じること」「夢を持つこと」に関してはとたんにシリアスになったり、実は結構説教臭かったり、政治も絡んだり、よくよく考えるとなんか変な映画なんだけど、観てる間は、アルフレッドの気持ちを追うだけのシンプルな感覚で観れました。
アルフレッドが書いた絵を、ハリエット(エミリー・ブラント)が褒めるシーンが好きです。
9、Vampire
岩井俊二監督だけど、全編英語、キャストも日本人は蒼井優のみというのが気になって観に行きました。森の中の二人の写真が素敵だったのも大きいかな。自殺願望のある子だけをターゲットに、最大限楽に死なせてあげるというなんとも繊細な吸血鬼のお話です。正直、岩井俊二ぽさが鼻につく部分も多かったし、蒼井優じゃなくてもよかったけど、絵的なロマンチックさと、注射のシーンが怖すぎて目を瞑り続けた自分が面白かったので、心に残っています。
10、We Need Talk About Kevin
大好きな"モーヴァン"の、リン・ラムジー最新作。そして、Buddy Hollyの流れる予告が気に入っていて楽しみにしていた作品。10位だけど、これも好きだったなぁー。強いて言うと、音楽(というか効果音?)が嫌だったとか、邦題が嫌いとかはあるけど、視覚的に赤が効いた、ヒリヒリするようなサスペンスでした。オープニングのトマト祭りのシーンがめちゃめちゃかっこよかったです。
そして、悪魔のような息子を産んでしまった母親、エヴァ(ティルダ・スウィントン)の、疲れ切った顔が本当にリアル!彼女の中世的な雰囲気が役にピッタリでした。
最後に一言。美少年へと成長したケヴィンを演じたエズラ・ミラー、まじ美少年。
次点、Un Secret
「フランス映画未公開傑作選」という企画で観た作品で、2007年の作品だったので次点としました。この企画、3本とも観に行って全部大好きだったのだけど、これはもう別格!2回観れてよかったです。
親の青春時代に隠された秘密を紐解いていくストーリーで、現在と過去の映像の対比も面白かったし、秘密を知ったところでなにも変わらないところがいかにもフランスな気がして素敵でした。
キャストも豪華で、大好きなリュディヴィーヌ・サニエやマチュー・アマルリックが出てます。クロード・ミレール作品。
以上!
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